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自律神経を整えるための食生活とは?効果的な食材や栄養素をご紹介

自律神経を整えるための食生活とは?効果的な食材や栄養素をご紹介

自律神経の乱れを改善させるためには様々な方法が考えられます。なかでも食事や栄養素の面を見直すことは効果的な方法の一つです。そこで今回は、自律神経を整えるために効果的な栄養素や食材をご紹介していきたいと思います。

交感神経と副交感神経のバランス  

自律神経とは、心臓や胃腸などの内臓の動き、血流や体温の調整など、自分の意志ではコントロールすることのできない神経で、 生命活動に非常に重要な働きをしています。

自律神経には交感神経と副交感神経の二つがあります。交感神経は活動する神経といわれ、緊張状態や興奮状態を作り出します。一方の副交感神経は休む神経といわれ、リラックスした状態を作り出します。 この二つの神経のどちらかが優位になる状態が続いたり、どちらも低下してしまったりすると、体のあちこちに不調が現れます。

現代人の多くは、夜更かしや不規則な生活習慣、ストレス過剰により交感神経が過剰に優位になりがちだといわれています。すると、血流の悪化による便秘や下痢、免疫力の低下など様々な症状が引き起こされてしまうのです。日頃から自律神経のバランスを乱れさせないことが大切です。

自律神経を整えるのに効果的な食材

食材は、単品で摂取するよりも複数組み合わせることで、互いの持つ栄養素の効果をより高められる場合があります。とはいっても、複数の食材を組み合わせるのは手間がかかるなど、現実的には難しい場合もあるかもしれません。そこで、一つの食材でも自律神経を整えるのに十分効果的だと思われる、おすすめの食材を3つご紹介したいと思います。

脳の様々な機能を調整する成分を含む「トマト」

トマトといえば、リコピンを多く含む食材ということで知られていますが、実は自律神経を整えるためにも欠かせない働きをする成分を含みます。その成分は、「GABA(ギャバ)」と呼ばれるものです。

ギャバはアミノ酸の一種で、脳の様々な機能を調整する神経伝達物質として働きます。脳の血管や神経をリラックスさせて血流を促したり、脳細胞への酸素供給量を増やしたりする働きをします。

ギャバはもともと人間の脳や脊髄にも含まれています。ところが、40代頃から脳内のギャバの量は急激に減り始め、10代の頃に比べると含有量は半分以下になってしまうといわれています。

ギャバが不足すると、心身を緊張状態に導く交感神経が優位になり、自律神経のバランスが乱れて自律神経失調症になるリスクも高まります。

そこで是非おすすめしたいのが、トマトです。中玉トマト1個の中には、1日に必要な分のギャバが含まれています。中玉トマト1個で1日分のギャバが補えるということですので、「1日1個のトマト」を是非習慣化してみてはいかがでしょうか。

幸せホルモン生成に必要な3つの栄養素をすべて含む「バナナ」

バナナをはじめ、豆腐や味噌などの大豆製品、チーズや牛乳などの乳製品、雑穀、肉、魚などの食材には、「トリプトファン」という物質が含まれています。このトリプトファンは、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」を脳内で作り出すために欠かせない材料です。セロトニンは気持ちをリラックスさせる効果があり、自律神経のバランスを整えるうえで非常に大切な役割を果たします。このセロトニンの生成に不可欠であるトリプトファンは体内で生成することができないため、食事から摂取しなければなりません。

またセロトニンの生成にはトリプトファンの他に、ビタミンB6と炭水化物も必要な材料とされます。これら3つの栄養素をすべて含み、効率良くセロトニンを生成できるのがバナナなのです。もちろんバナナのみでも良いですが、カルシウムの豊富な牛乳やヨーグルトと一緒にとるとさらに効果的です。

ストレス解消にかかせないビタミンCが豊富な「ブロッコリー」

ブロッコリーには非常に多くの栄養素が含まれていますが、中でも「ビタミンC」は特に豊富に含まれています。ビタミンCは水溶性のため茹でると減少してしまいますが、ブロッコリー100gあたりのビタミンC量はレモンの約3倍です。それほどブロッコリーはビタミンCを豊富に含む食材なのです。

ビタミンCは体内で生成できないため、体内にためておくことができません。そのため、毎日摂取しなければ不足してしまいます。

さらに、体にストレスがかかったときに分泌されるホルモンの原料としてビタミンCは使われます。ストレスが続くとビタミンCが大量に消費されてしまい、不足するとストレスが解消されずにため込まれてしまいます。ストレスをため込まないためにも、またストレスを多く感じる方こそ、ビタミンCを積極的に摂取すると良いでしょう。

ビタミンCを多く含む食材は他に、ほうれん草、キャベツ、パプリカ、いちご、キウイなどがあります。

整った腸内環境も大事

自律神経を整えるために、よく注意を払わなくてはいけない臓器が存在します。それが腸です。腸と自律神経の関係、それから腸内環境を整える食材をご紹介します。

自律神経と腸内環境の関係

ストレスが原因で下痢や腹痛が起こるとよくいいますが、ストレスと腸には密接な関係があります。私たちがストレスを感じると、交感神経が優位になります。ところが、腸の動きを支配しているのは副交感神経のため、ストレスが溜まると腸の動きが鈍くなってしまいます。

腸には脳の次に多くの神経細胞が存在しており、「第二の脳」と呼ばれるほど脳との関係も密接です。自律神経のバランスが整うと腸の動きも良くなります。逆に腸の動きが良くなると自律神経のバランスも整います。整った腸内環境を保つことで、 ストレスにも強くなるのです。

腸内環境を整える!善玉菌を含んだ食材

腸内環境を整えるためには、「善玉菌」という体に良い影響を及ぼす菌の割合を、腸内において高く保つことが大切です。善玉菌を増やすためには、善玉菌を多く含む食品と、善玉菌のエサとなる食品を同時にとることで、より効果が高まります。

善玉菌を多く含む食品とは、主に発酵食品です。納豆、キムチ、ヨーグルト、チーズ、ぬか漬けなどがあります。

善玉菌を増やす食材

善玉菌のエサとなるものには、食物繊維やオリゴ糖などがあります。食物繊維を多く含む食品には、おから、ごぼう、さつまいも、きのこ類などがあります。 オリゴ糖を多く含む食品には、 玉ねぎ、大豆、トウモロコシ、キャベツ、じゃがいも、にんにくなどがあります。

これらの食品を同時にとることで、腸内における善玉菌が増え、腸内環境が整えられるのです。

まとめ

自律神経の乱れは、普段の食事から改善させることができるということをお伝えしました。規則正しい生活を送るのが難しい、ストレスを受けやすいという方こそ、是非今回ご紹介したような食事面を一度改善してみてはいかがでしょうか。食事を見直すことは、自律神経の乱れを改善させるだけでなく、肌のトラブル改善や肥満予防など様々な良い効果をもたらします。健康のためにも、今回ご紹介したような食品を普段の食事に取り入れてみることをおすすめします。